株式会社チャイコは、2013年7月に設立された、バレエ関連の書籍を専門に刊行していく新しい出版社です。
バレエットマンであるチャイコCEO(最高経営責任者)が、「振付の神様」と称されている天才ジョージ・バランシン(George Balanchine)に関心をもち、その人間性とバレエ観の研究に勤しんでいるので、刊行作品の方向性は何らかの形でバランシンにつながるものに収束していくと思われます。
このたび刊行された『ミスター・Bの女神──バランシン、最後の妻の告白』は、限りなく真実に近い小説として人間バランシンの本質に迫っており、その意味で、チャイコがスタートを切るにふさわしい翻訳作品第一号となりました。
19世紀のクラッシックバレエのスタイルを継承しつつ、そこに安住せず新しい試みを続け、20世紀にネオクラッシックをもたらしバレエ界を活性化したバランシン──。
内側からほとばしる才能をもって作品を作り続け、美しいダンサーたちを愛し、無邪気で悪戯好きな神のようであったバランシン──。
日本のバレエ界には「バランシン、大好き」「バランシン、踊りたい」という信奉者が多いのですが、そんな彼の魅力はどこから来ているのか? 『ミスター・Bの女神──バランシン、最後の妻の告白』はそれを解明するための大きな手がかりを読者に与えてくれます。
とはいえ、バレエ全般を知ることもこの才人への理解を深める道筋のひとつです。チャイコは複眼的な考察をしつつ、さまざまなアングルから国内外における21世紀のバレエ界の行方を見極め、複合的な出版活動を目指します。ノンフィクション、文芸、エンタテイメント小説、日本オリジナル作品、さまざまなフォーマットが考えられます。
やはりバレエの発祥、繁栄、衰退、復活の歴史、そして現在、未来へとつながるところからこの類まれなる巨匠を知る必要があると思うのです。
バランシンには、ダンサーたちがいつか完璧に踊りこなしたいと憧れている「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」という作品があります。スピーディーで繊細な足さばきを要求され、一陣の爽やかな風のようにあっという間に終わるヴァリエーションで、ダンサーたちは略して「チャイコ」と呼んでいます。むろんこの呼び名は、バランシンが神のように崇拝してやまなかったチャイコフスキーの愛称でもあります。
株式会社チャイコは、この偉大なる先人ふたりから社名をいただきました。バレエ文化の発祥は西欧ですが、世界がグローバル化するいま、日本人バレエダンサーたちの活躍には目覚ましいものがあります。日本人によるバレエ文化のさらなる発展と、自由で斬新な改革の実現に、チャイコは出版活動をとおして貢献していく所存です。
会社名 | 株式会社チャイコ |
英文表記 | Tchaiko Co., Ltd. |
代表者名 | 田中久子 |
設立日 | 2013年7月3日 |
所在地 | 東京都港区南青山6-1-13-102 |
事業内容 |
|